社宅とは、会社などの組織が従業員のために用意する住宅のことで、福利厚生の一種です。会社によっては社宅ではなく社員寮という呼び方をしていますが、呼び方以外に明確な違いはなく、社宅と社員寮は同じものです。就職のために遠方から引っ越してくる場合、手頃な物件が見つからずに苦労することも十分にあり得ます。そのため、社宅が用意されていない遠方の会社に入社するのはややハードルが高いものの、社宅があればハードルはぐっと下がるわけです。
また、社宅は転勤辞令を受け取った人にとっても有用で、転勤先に社宅があれば必ずしも新居を見つける必要はありません。社宅の家賃は一般的な相場と比べて割安なのが普通であり、経済的に苦労している人にとっては非常に心強い存在です。
従業員にとって色々なメリットがあるものの、一方で社宅にはデメリットも存在するので注意する必要があります。代表的なデメリットとして挙げられるのが、社宅自体が好みでない場合に不満が溜まりやすい点です。自ら物件を探す場合は好みに応じて物件を選ぶことも可能ですが、社宅の場合はそうはいきません。
何らかの理由で社宅に不満を感じていると、社宅を出たいと思うようになることも十分にあり得ます。そして、パートナーとの同棲を禁じている社宅は多く、無許可で同棲するとそのことが発覚した場合に会社からの評価は大きく下がるでしょう。一応、ファミリー向けの社宅であれば家族と暮らすことはできるものの、家族以外と暮らせる社宅はなかなかないと考えてください。